速攻の失点が少ないチームの対処①

今回は、前回の続きで速攻の守備について詳しくです。
現代では3Pの重要度が強まったことをきっかけに、
特に速攻の重要度も日に日に増してきています。
そして、同時に抑えることの重要性も強まっている。
基本的にある程度の3Pシュートは、
速攻やアーリーオフェンスの対処で抑えられる。
今回は、速攻への対処についてです。
その中で前回は優秀なチームを書いたんだけど、
ここを深く要素分けもできた。
大きく分けて、速攻への対処は3点。
・paceを遅くする 大半
・オフェンスリバウンドを取る ナゲッツ型
・素早く帰陣 サンダー型
今回書いていくのは、色付けた2つについて。
では、早速詳しく書いていこう。
paceを遅くする
チーム:ランクインしたチームの大半
これは速攻を防ぐ中で超重要なこと。
速攻の失点が少ないチームTOP10を見ると、
最も共通するのがこれなんだ。
ちなみに、速攻の失点が少ないTOP10の中で7チームが、
paceの遅いチームTOP10にいる。
今季のキングスなんかもそうだよね。
昨季は速攻を武器にするチームでありながら、
速攻でやられまくるチームだった。
ペースを落として対応している。
paceはそれだけ重要な事項なんだ。
ハーフコートオフェンスを組むのは、
同時に終わった段階の陣形が崩れにくくもなる。
速攻を受ける前に守備が整えられるということ。
そして、paceが遅いと相手はテンポをつかみにくい。
よって、どんどん速攻を繰り出しにくくなる。
前回のランキングにいるチームは基本遅いバスケを好み、
自分たちのバスケを作ろうとする。
それ自体が、速攻を防いでいるんだ。
前に書いたけど、マジックの課題もそうだった。
paceを遅くすることでミスも減る。
リバウンド後の速攻より怖いスティールも減る。
サンダーはpaceも遅いと同時に、これも優秀。
サンダー被スティール:6.7本(リーグ1位)
マジックも同様でスティールされる回数が少ないし、
そもそもTOの回数も少ない。
paceが遅いバスケは速攻を防ぐと同時に、
ミスまでも大きく減らしている。
オフェンスリバウンドを取る
チーム:ナゲッツ、ホーネッツ、ニックス型
単純だけど、オフェンスリバウンドを取れば、
速攻を受けることは基本的にはない。
だったら、オフェンスリバウンドを取るのは重要
スラムダンクで、オフェンスリバウンドは4点分の価値と
言われていたよね。
攻撃の機会を増やして、守備の機会を減らす
これは発想として間違いない。
今回はタイプ別に要素分けして3点紹介するけど、
この発想は一番オススメではない型かな。
うん、現実的ではない。笑
ただ、この発想も組み合わせ次第では強力な武器になる。
例えばだけど、ラスとアダムスのコンビを思い出してほしい。
ラスがドライブでペイントまで突っ込みレイアップを外す
⇒遅れて飛び込んだアダムスがドフリーでプットバック。
こんなシーンを覚えている人は多いはず。
ただ、これは決して偶然ではないよね。
あの瞬間に起こっていることは、
速攻でペイントに突っ込む(相手の視線が集まる)
そこから発生する数的優位な状態。
→誰にも接触されていない状態で突っ込める(アダムス)
意図的にリバウンドが取れる局面が起こっている。
アダムスほどのパワーを持つ選手が誰の接触もなく、
助走のままペイントに入ればリバウンドも取りやすい。
そして、これを意図的に行うのがナゲッツ。
ナゲッツ
ハンドオフやPnRの後にズレを作り、
ペイントエリアに侵入するガード陣。
遅れてフリーで飛び込むビッグマンたち。
だから、ヨキッチとマレーの2メンゲームは強力。
決めるための豊富な選択肢と外してからの打開策をもつ
ナゲッツ型って書いたので他のチームも書こう。
【ナゲッツ】
OREB%:29.4%(リーグ3位)
速攻失点:12.6点(リーグ7位)
【ホーネッツ】
OREB%:28.0%(リーグ9位)
速攻失点:11.8点(リーグ4位)
実際にホーネッツはナゲッツと近いものがある。
paceはリーグで1番遅いチームであり、
基本的にはオフェンスリバウンドにもいかない。
しかし、オフェンスリバウンドは多い。
この2チームは特に取捨選択ができている。
リバウンドが取れる時には積極的に、
だけど、他のほとんどの場面は取りにいかない。
だからこそ、速攻も受けにくい。
この前ホーネッツ見てて感じたんだけど、
このチームの武器はもう一つある。
選手の戻りがめちゃくちゃ速い
【ホーネッツ】
DEF平均移動速度:3.93(リーグ3位)
まさに、イメージ通りだった。
オフェンスリバウンドを取れなかった時は、
切り替えてすぐに戻る。
ホーネッツは個人の力は明らかに低いけど、
組織としてやりたいことは見える。
ディフェンスの課題はガードのサイズ不足とか。
そもそも個の問題が多い。
あとはニックスかな。
【ニックス】
OREB%:30.0%(リーグ1位)
速攻失点:12.8点(リーグ12位)
これまた悪くない数字を残している。
確かに、こんなリバウンドを取れれば防げるか。
あとは、3‐4人で数的優位を作ったりしている。
枚数かけすぎな気もするけど、PF集団だし取ってる。笑
このチームの特徴で感じたのは、
綺麗にディフェンスリバウンドを取らせないこと。
これもすごく大事なことなんだ。
速攻するにも体勢が整ってないとできないよね?
実は、サンダーもこれができているチーム。
サンダーは次回書こう。
ここまでオフェンスリバウンドのことを書いたけど、
そもそもオススメではないからね。笑
オフェンスリバウンドの獲得率は年々下がっているし、
ビッグマンが3P打つとリバウンドに参加できないし。
実際に同じことして失敗している例も多いからさ。
ただ、強力な武器になるのも事実。
まとめ
今回は速攻を防ぐための各チームの対応を簡単に
まとめてみました。
次回はリーグ1位のサンダー型を書きます。
今回はほぼ共通のpaceについてと、
オフェンスリバウンドをまとめてみました。
各チーム色々な対応をする中で特徴のあるナゲッツ。
捨てるリバウンドと勝てるリバウンド
崩しの地点から数的優位を作るのがうまいから
プレーの適切な取捨選択ができていた。
ホーネッツは個人の力に問題はあるけど、
戻るガッツと取捨選択は悪くない。
こういうチーム意外と好きなんだよなー笑
次回は「捨てるという選択」について、
サンダーを例に書いていきたいと思います。
長々と読んでいただきありがとうございます🙇