NBAで一番賢い男カワイレナード

今回はディフェンススタッツの良い選手の最終編。
NBAの現役選手で1番ディフェンスが上手いのは誰?
たぶんNBA好きの80%はレナードなのかな。
まー個人的には間違いなくレナードだな。
レナードよりディフェンスが上手い選手は、
過去を遡ってもなかなかいない気がする。
最強のディフェンダーであり、
最高クラスのスコアラー。
そんな、クリッパーズのカワイレナードについて書いていこう。
ロードマネジメントとか色々賛否両論あるけど、
彼の選択に間違いはないと思う。
レナード以上に良い選択ができる選手はいないよ。
行ったチームを毎回優勝させるしさ。
どんなに批判されても、
自分の選択を間違いにしないように結果でアンサーする。
個人的にレナードの一番すごいと思う力は、
ディフェンス力でも、得点力でもない。
現状把握力
これだと思う。
彼は自分の立ち位置とチームの立ち位置が正確に測れる。
優勝のラスト1ピースになれるか、
自分の体に限界はこないか。
ポーカーフェイスや無口で知られているけど、
これは全部正確に力を測れているからじゃないかな。
あえて語る必要がない。
あとは、結果で証明するだけだって。
この現状把握力があるから、
自分が加わったら、チームがどうなるか分かるんだよね。
それと同時に、自分に求められている役割も分かる。
これが移籍しても、毎回活躍できる理由。
今季成績
PTS:26.9点 AST:5.0本 REB:7.3本 STL:1.8本
FG%:46.9% 3P%:36.6% ±:7.8
EFG%:52.1% TS%:58.5% usage%:32.8%
相変わらずリーグトップレベルの選手。
それでいながら、個人スタッツだけでなく
±値まで高い、真のスーパースター。
得点/アシスト/リバウンドのどれも今季キャリアハイ
28歳になった今も選手として向上し続けている。
usage%もキャリアハイでチームの信頼も表れているよ。
そして、ちゃんと結果にして返している。
NBA1のディフェンス
今季も例年通り最強のスタッツを残しているレナード。
最強のエースキラーとしても活躍しながら、
ヘルプディフェンスでも圧倒的な存在感を発揮している。
STL:1.8本(リーグ4位)
ディフレクション:3.6本(リーグ5位)
レナードの鬼ディフェンスは顕在。
彼の凄いところは、ギャンブルスティールが少ないこと。
狙って必要な時に手を出してくる。
そして、決められないのがレナードの特徴。
DIFF%:−6.2% (リーグ7位)
マークについた相手のFG%を6%も下げているんだ。
これだけですでにリーグトップクラス。
ここにスティール力もあるからレナードはありえない。
そして、3Pに対する守備はもっと凄い。
3P DIFF%:−10.5%(リーグ1位)
レナードは、3Pを25.2%しか決められないんだ。
シューターの確率を10%も落としているんだよ。
もちろん、ペリメーターの守備も異次元のレベル。
ペリメーター DIFF%:−8.2%(リーグ2位)
これも確率は28.4%
3Pだけでなく、ペリメーターでも最強クラス。
それでいてインサイドに切り込むとスティールを狙う。
チームに合わせた変化(シュートエリア)
コロナの中断で今季の試合を見返しているんだけど、
レナードの変化に気づいたんだよね。
3Pがやたらと多い。
ゴール下まで切り込まなくなっている。
で、本当にそうなのか調べたら、やっぱ変化していた。
○ミッドレンジ:5.5本(リーグ2位)
成功率 44.0%
○ペイント内かつ制限エリア外:4.7本(リーグ5位)
成功率 48.8%
○3PA:5.0本→5.7本
制限エリア外からのシュートが多い。
打つだけじゃなくて、成功率も高水準。
3Pにおいても今季はキャリア最多なんだ。
シュートエリアが遠くなっている
そして、やっぱり逆にゴール下は減っているんだ。
○制限エリア内
FGA:5.2本→4.0本
FG%:67.6%→63.5%
これさ、レナードがチームに合わせているんだよね。
クリッパーズのインサイドのメンツを考えてみて欲しい。
ズバッチとハレル
ズバッチは外が一切打てない選手
今季3Pを打ったのは2本だけだよ。
ミッドレンジでさえも24本のみ。
そして、ハレルも外がない選手
今季3Pは18本だけ。
ミッドレンジも29本のみ。
これでも分かるけどクリッパーズは中が渋滞しかねない。
だからこそ、レナードはシュートエリアを変えている。
これもまた、彼の頭の良さなんじゃないかな。
ラスト1ピースになるためになにが必要か。
それを把握して適応しているんだ。
そこで、逆に去年を考えるとわかりやすい。
ガソルとシアカムとイバカ
シアカムはコーナー3Pで大きくスペーシングしていた。
ガソルやイバカはストレッチできる
ガソルは3Pを1試合3.5本打っていた。
ミッドレンジは昨季だけで合計196本も打っている。
イバカも同様に3Pを1試合2.3本打っていた。
ミッドレンジは昨季合計で220本もだよ。
ラプターズの選手たちはビッグマンでさえも、
ストレッチができる選手が多かった。
クリッパーズに移籍したことで、
レナードのシュートエリアも変化しているんだ。
チームに合わせた変化(プレーメイク)
クリッパーズで1番アシストが多いのは、
ルーウィリアムス 5.7本
クリッパーズはプレーメーカー不足が深刻
ただ、それに伴いレナードはここでも適応している。
去年からの変化をまとめてみた。
タッチ数
57.2回→64.3回
パス数
30.1回→35.1回
アシスト
3.3回→5.0回(チーム2位)
アシスト関連のパス
13.5%→17.8%
アシスト系のパスの本数からも、
一本あたりのパスの質の変化が分かるはず。
仲間に生かされる側から仲間を生かす側へ
今季のレナードはただのスコアラーから、
さらにプレーの幅を広げているんだ。
今季キャリア初のトリプルダブルも達成したしさ。
ここで逆に問題が一点。
レナードがプレーメーカーの役割も担うとしたら、
彼に良いパスを供給するのは誰?
もちろん、クリッパーズにそんな選手はいない。
てことはだよ、一人で決め切る力が必要ってこと。
ラプターズにはラウリー、スパーズにはボールムーブ
今回のクリッパーズにこれらはないんだよ。
一人で決め切る能力の高さが表れている。
【レナードのシュート構成】
キャッチ&シュートFGA:
2.9本→3.4本
FG%:41.6%→40.2%
プルアップFGA:
8.7本→10.0本
FG%:42.1%→43.0%
10フィート以内FGA:
6.8本→5.8本
FG%:62.4%→57.6%
これを見て気づいて欲しい点は、
プルアップの大幅な増加とインサイドの減少
プルアップでちゃんと成功率を上げているのも凄いこと。
プレーメーカー不足のチームで自分も役割を負担し、
個人としては自分一人で完結する力を上げている。
それもシュートエリアまで変化させて。
まとめ
現状把握力の高さが伝わったかなー。
レナードは自分の力が分かっているからこそ、
何度もチームを優勝させることができたんだと思う。
ラスト1ピースになったら、このチームはどうなるか。
そして、それに伴って自分もチームに適応する。
ディフェンス力やスコアラーの才能に目がいくけど、
実際は誰よりも考えてプレーしている選手なのかもなー。
ポールジョージとのデュオでどこまでいけるか楽しみだ!
2番目に好きなポールジョージに優勝を🙏
長々とありがとうございました🙇♂️
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