キングスのシックスマンを務めるヒールド

去年のキングスを支えた絶対的シューターでありながら、
今季は控えとなってしまったヒールド。
3Pコンテスト優勝したのにも関わらず、
プレイタイムは未だに伸びていない現状。
ヒールドは控えになってからも、
一貫して自分の実力を証明し続けている。
昨日のボグダノビッチ編で説明したけど、
今季のキングスとのマッチ度が高いのは、
ボグダノビッチなのは100%間違いない。
コーチ陣のやりたいことを体現しているのも彼なんだ。
だけど、もし困った時にボールを回すのは誰?
ほとんどがヒールドに託すだろう。
彼もキングスにとってなくてはならない選手。
今回はそんな彼のことをまとめていこう。
ヒールドの特徴
・3Pが最強にうまい
・プルアップやキャッチ&シュートどちらも高確率
・身体能力は高くない
・外しても3Pを撃ち続けるメンタル
・ややセルフィッシュ
これが、彼のポイント。
これを踏まえた上で、今季の成績を書こう。
今季成績
MIN:32.0分
PTS:19.8点 AST:3.1本 REB:4.8本
FG%:42.9% 3P%:39.5% ±:-0.8 usage%:26.1%
今季は最初からなかなか調子が上がっておらず、
1月下旬から、彼はスターターを外れた。
その後、ベンチで活躍しているため、スタッツも伸びてきている。
もちろん、ボグダノビッチよりも全然上の印象。
【スターター時】-2.5
MIN:34.4分 PTS:20.0点
FG%:41.6% 3P%:36.0%
usage%:25.8% TS%:53.8%
今季のヒールドはスタメン時うまくいっていなかった。
というのも、キングス自体がゆっくり攻めるスタイルのため、
早撃ちしたいヒールドはうまくいかなかった。
早撃ちしたいヒールドはうまくいかなかった。
【ベンチ時】+2.9
MIN:26.6分 PTS:19.4点
FG%:46.5% 3P%:47.6%
usage%:27.5% TS%:59.1%
出場時間は減少しても、得点はほぼ同じ。
むしろ、効率は大幅にアップしている。
ベンチになってからの方が輝いている。
これは、ルーウィリアムスとハレル現象だと思う。
ここで、ルーとハレルを元に説明していこう。
今季ルーとハレルともにスタメン出場はあるが、
±で見るとベンチの時よりも明らかに悪い。
スタッツ面では大きく向上しているけど、
チームで➕を生み出せない。
ルー
スターター時:−3.9 ベンチ時:+4.7
ハレル
スターター時:±0 ベンチ時:+4.0
彼らはベンチでの方が輝く選手なのは間違いない。
いくら上手い選手でも、適材適所の仕事がある。
相手との噛み合わせ、味方との連携など様々。
ただ、明確な理由は一つ。
スターターを外れることで、
彼らは多くの自由を与えられているということ。
おそらく、ヒールドが控えとなって輝いているのはこれだろう。
ジョセフとのプレイタイムも増えている。
彼はボールを多く必要としない、パスが主体のプレイメーカー。
ある意味、よりヒールドに自由を与えられる存在だから。
次に、paceを元にヒールドを説明していこう。
【キングスpace】99.06
【ヒールドのオンコート時pace】100.46
主要な選手でこれを越えるのは、バーンズとFOXのみ。
ヒールドがチームで、いかにpaceが速いか分かるだろう。
【ボグダノビッチオンコート時pace】98.58
これが、ボグダノビッチとの違い。
ゆっくりオフェンスを作りたいチームと若干のズレが生じている。
そして、ヒールドの長所にして短所は、
とにかくシュートを撃つこと。
3Pはハーデンに次ぐ、今季リーグ2位のアテンプト。
シュートが上手いヒールドにとって最高の武器だけど、
少しのズレでも彼は撃つ。
今季の前半にはその効率が特に悪かった。
対して、ボグダノビッチはよりセーフティな選手。
自分が勝たせるというよりも、チーム全体で勝つことを好む選手。
ヒールドは自分が勝たせるスタイル。
このタイプは結果が全てになってしまう。
ルークの作るキングスは、ハーフコートでゆっくり攻めて、効率を重視する。
速攻や積極的に3Pを狙うヒールドと相性が良くはない。
これが、彼よりボグダノビッチが評価された理由だろう。
実は、他にも理由はある。
チーム全体でキャッチ&シュートを増やし、
プルアップを減らしていること。
○キャッチ&シュート
シュート全体の構成の割合 31.5%
アテンプト:5.3本
EFG% :60.4%
3P%:41.1%
3PA:5.1本 ※ボグダノビッチは4.9本
圧倒的にキャッチ&シュートが少ない
なのに、占める割合が多くない。
ボグダノビッチに比べると特にね。
チーム全体で崩してからを目指すはずが、
自分で完結できるが故に打ってしまう。
良いことだけど、当たりもあればハズレもあるのが現実。
チームの方針に添えてはいないんだ。
○プルアップ
シュート全体の構成の割合 48.2% (去年 41.0%)
アテンプト:8.1本
EFG%:50.1%
3P%:37.9%
3PA:4.5本 ※ボグダノビッチは2.0本
プルアップが約半分を占める。
チームの方針と逆行して、去年よりも増えているんだ。
高確率ではあるけど、このアテンプトの2本がキャッチ&シュートになったらどうだろう?
確実に大きく効率が上がるはずなんだ。
一昨年 3P%:43.1%
去年 3P%:42.7%
こんなシューターなんだよ。
今季3Pコンテストにも優勝しているし、
史上最速で3Pを800本成功している選手だから。
カリーやリラードよりも早いんだ。
こんな選手だからこそ、ルークは期待しているし、
キングスの将来のために矯正したいのかもしれない。
だけども、難しいからベンチでスコアラーとして自由を与えたんだろう。
usage%:26.1%
ここを見ているのも確か。
チームとしてはFOXのプレイメイクでズレを作り、
シューターのキャッチ&シュートを理想としている。
ヒールドはシューターだけど、自分で作り出そうとすることも多い。
対して、ボグダノビッチは効率の良いプレイメイクのみ。
コーチ陣はこの点で評価しているのだろう。
これがボグダノビッチがスタメンになった理由であり、
ヒールドがシックスマンになった理由だったりする。
チームとして問題なのは、ヒールドもこれに気付けていないこと。
ベンチから活躍していても、スターターになれない。
これに強く不満を持っている。
チームの核がこういう雰囲気だとチームは混乱する。
最悪の場合には、移籍も考えているだろう。
これは、シュートを打ちたがる選手に多い傾向。
そして、スーパースターに多い。
シュートが上手い=絶対の自信がある
ちょっと前のメロもそうだったよね。
対して、ボグダノビッチはシックスマンの時も、特にその問題はなかった。
彼はボールのシェアが上手い選手でもあるからさ。
プライドは選手を強くすると同時に扱いにくくするのも事実。
ただ、実際ルークの判断は間違いと一概に言えないんだ。
別に彼のことを評価しているわけではないけど。
むしろ好きではない。笑
ただ、ヒールドをベンチにすることで、
良さを取り戻させたのもまた事実である。
現在ウエスト10位だけど、ここ10戦で7勝3敗の好成績。
馴染むのに時間がかかっただけで、
これからプレーオフ圏内に上がる可能性だってある。
もし、ヒールドがルークの考えに気づけた時、
キングスはさらに飛躍するだろう。
まールークが本当に考えているか分からないけどね笑
ただ、最後にヒールドファンとして言わせてくれ。
クラッチタイムでヒールドに頼らずに誰に頼ればいんだよ。
そこだけは絶対に間違っている。
第4Qでヒールドをもっと使おうや。
最後はファンとしての意見が出ましたが、キングス編はこんな感じです。
キングスを見る時はヒールドとボグダノビッチを、
是非比較して観戦して見て下さい!
キングスの戦い方が見えてくると思います!
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